はじめに
飲食店を経営していると、こんな悩みを感じる方が少なくありません。
- 月末になると支払いが一気に来て苦しい
- 売上はあるのに、なぜかお金が残らない
- 毎月「今月は大丈夫か…」と不安になる
実はこれ、
売上や利益の問題ではなく「支払いのタイミング」の問題
であることがとても多いです。
この記事では、
- なぜ支払いサイクルが資金繰りを苦しくするのか
- なぜ整えるだけで楽になるのか
- 初心者でもすぐできる改善方法
を、できるだけシンプルに解説します。
結論|資金繰りが苦しい原因は「支払いが重なること」
先に結論です。
資金繰りが苦しい最大の原因は、
支払いが特定の時期(多くは月末)に集中していることです。
飲食店では、次の支払いが同時期に重なりやすくなります。
- 家賃
- 人件費
- 仕入れ代
- 融資の返済
- 水道光熱費
この「重なり」を放置すると、
売上はある
利益も出ている
でも、月末が怖い
という状態になります。
なぜ支払いが集中すると苦しくなるのか?
理由①:出ていくお金が一気に減る
例えば、
- 月の売上:300万円
- 利益:30万円
でも、
- 月末に200万円支払いが来る
としたら、その瞬間に口座残高は一気に減ります。
お金が足りないと感じるのは「月全体」ではなく「支払い日」 です。
理由②:売上の入金タイミングとズレる
飲食店は現金商売が多いとはいえ、
- クレジットカード入金
- デリバリーサービス
- 予約サイト経由
などは 入金が数日〜数週間遅れる ケースがあります。
一方で、
- 家賃
- 仕入れ
- 返済
は 待ってくれません。
このズレが、資金繰りを苦しくします。
支払いサイクルを整えると、なぜ楽になるのか?
理由はシンプルです。
「一気に減るタイミング」がなくなるから です。
支払いを分散できると、
- 口座残高の上下が緩やかになる
- 月末の不安が減る
- 判断を焦らなくなる
結果として、
数字以上に「気持ちが楽」になります。
初心者でもできる支払いサイクル改善 3ステップ
ステップ① 支払い日を書き出す
まずはこれだけでOKです。
- 家賃:何日?
- 人件費:何日?
- 仕入れ:何日?
- 融資返済:何日?
紙でもメモでも構いません。
「いつ・いくら出ていくか」を見える化 します。
ステップ② 重なっている支払いを探す
次に確認するのは、
- 同じ週
- 同じ日に
- 大きな支払いが集中していないか
ほとんどの店で、
月末に集中している
ことが分かるはずです。
ステップ③ 交渉・調整できるものからずらす
すべてを変える必要はありません。
比較的調整しやすいのは、
- 仕入れの締め日
- 支払いサイト(末締め→翌月○日払い)
- 融資返済日
特に融資については、
返済日を変更できるケースも多いため、
詳しくは
飲食店開業のための融資・資金調達完全ガイド
も参考にしてください。
原価管理と支払いサイクルはセットで考える
支払いサイクルを整えるうえで重要なのが 仕入れ(原価) です。
- 仕入れすぎていないか
- 在庫を抱えすぎていないか
- ロスが出ていないか
これらはすべて、
お金の出ていくスピード
に直結します。
原価の考え方や改善方法は、
飲食店の原価管理・原価率改善の完全ガイド
で詳しく解説しています。
よくある誤解|売上を増やせば解決する?
これはよくある誤解です。
売上が増えると、
- 仕入れが増える
- 人件費が増える
- 支払い額も増える
ため、
支払いサイクルを整えていないと、逆に苦しくなる こともあります。
まとめ|「いつ払うか」を整えるだけで資金繰りは変わる
資金繰りが苦しいとき、
- 売上
- 利益
- 集客
に目が行きがちですが、
まず見直すべきは 支払いの流れ です。
- 支払い日を把握する
- 重なりを減らす
- 調整できるものから動かす
これだけでも、
月末が怖い
常に不安
という状態から、確実に一歩抜け出せます。
支払いサイクルは、
「数字のテクニック」ではなく「経営を楽にする設計」 です。
まずは今日、
「支払い日を書き出す」ことから始めてみてください。



