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飲食店の営業日数は何日が最適?|売上・利益・人件費から考える適正営業日数

飲食店の営業日数は何日が最適?|売上・利益・人件費から考える適正営業日数

はじめに

飲食店では「営業日数を増やせば売上が増える」と考えがちです。実際、月25日営業よりも30日営業の方が、単純計算では売上は大きくなります。

しかし、営業日数を増やすと人件費や光熱費、仕込み負担も増えるため、必ずしも利益が増えるとは限りません。特に個人経営の飲食店では、休みを減らしすぎることでオーナーやスタッフの負担が増え、長期的にはサービス品質やスタッフ定着率に悪影響が出ることもあります。

重要なのは「売上が最大になる営業日数」ではなく、「利益が最大になる営業日数」を見極めることです。

利益を考える際は、固定費・変動費・損益分岐点も合わせて確認することが重要です。詳しくは飲食店の損益分岐点の考え方の記事をご覧ください。

この記事では、営業日数と売上・利益の関係、定休日を設けるべきケース、業態別の適正営業日数について解説します。


営業日数を増やすと売上はどう変わる?

飲食店の売上は、以下のような要素で決まります。

  • 客単価
  • 席数
  • 回転率
  • 来店客数
  • 営業日数

たとえば、1日あたりの売上が10万円の店舗であれば、月25日営業なら月商250万円、月30日営業なら月商300万円になります。

一見すると営業日数を増やした方が良いように見えますが、重要なのは追加の5日間でどれだけ利益が残るかです。

土日や祝日は売上が高い一方で、平日の閑散日は客数が少なく、開店しても十分な利益が出ないケースがあります。特にランチ需要が弱い立地や、平日夜の集客が弱い立地では、営業日数を増やしても利益率が下がることがあります。

立地によって平日と休日の売上差は大きく変わります。詳しくは駅前立地と住宅街立地の違い飲食店の立地診断の記事も参考にしてください。


月25日営業と30日営業では利益はどう違う?

営業日数を増やすと売上は伸びますが、同時に以下のコストも増えます。

  • アルバイト人件費
  • 光熱費
  • 仕入れ・廃棄ロス
  • 清掃や仕込みの負担
  • オーナー自身の労働時間

たとえば、閑散日の1日の売上が6万円、人件費や原価などを差し引いた利益が5,000円しか残らない場合、無理に営業してもオーナーの負担だけが増えることがあります。

一方で、その日を休みにして仕込みや販促準備、スタッフ教育に使った方が、結果的に週末売上やリピート率が改善するケースもあります。

Interview

現役オーナーに聞いてわかったこと

出典: ヒアリング協力者プロフィールを見る

個人経営の飲食店では、「休みを減らして営業日数を増やせば利益が出る」と考えがちですが、実際には逆効果になることもあります。

特にオーナー自身が現場に立つ店では、休みが減るほど仕込みや発注、清掃、スタッフ教育の時間が確保できなくなり、長期的にはサービス品質やスタッフ定着率が落ちやすくなります。

また、平日の売上が弱い店舗では、営業日数を増やしても固定費と人件費だけが増え、利益がほとんど残らないケースもあります。

実際には、無理に毎日営業するよりも、売上が出やすい曜日や時間帯に集中し、休む日を明確に決めた方が利益率が高くなる店舗も少なくありません。

営業日数を増やす前に、まずは曜日別売上や時間帯別売上を分析し、本当に営業する価値がある曜日かどうかを確認することが重要です。

売上予測の考え方については、飲食店の売上予測の立て方飲食店の売上シミュレーション方法の記事でも詳しく解説しています。


定休日は設けるべき?

定休日を設けることには、売上以外の大きなメリットがあります。

スタッフの定着率が上がる

飲食業界では、人手不足が大きな課題です。毎日営業でシフト負担が大きい店舗は、スタッフが定着しづらくなります。

定休日があることで、社員やアルバイトが予定を立てやすくなり、働きやすい店舗になります。

店舗メンテナンスや仕込み時間を確保できる

定休日は、普段できない清掃や設備メンテナンス、仕込みに使えます。

営業しながらでは手が回らない部分を整えることで、結果的に店舗品質や顧客満足度の向上につながります。

定休日がない方が良いケースもある

一方で、以下のような店舗では定休日なしの方が向いていることもあります。

  • 駅前立地で平日・休日ともに需要がある
  • 観光地で曜日に関係なく来客がある
  • 深夜営業や二次会需要が強い
  • スタッフ人数が十分に確保できている

こうした店舗立地の違いについては、立地ごとの飲食店の売上傾向の記事でも解説しています。


業態別の適正営業日数

カフェ

カフェは平日需要が比較的安定しているため、月26〜30日営業でも成立しやすい業態です。ただし、個人経営でオーナー負担が大きい場合は、週1日の定休日を設けた方が運営しやすくなります。

居酒屋

居酒屋は金曜・土曜の売上比率が高いため、平日の弱い曜日を休みにする方が利益率が上がることがあります。月24〜28日営業程度が目安です。

ラーメン店

ラーメン店は回転率が高く、ランチ需要も見込めるため、営業日数を増やしても利益が出やすい業態です。駅前立地であれば月30日営業でも成立しやすいです。

焼肉店

焼肉店は週末売上に依存しやすく、平日のアイドルタイムも長いため、無理に毎日営業しない方が利益率が上がるケースがあります。

個人経営の小規模店

オーナーが現場に立つ個人店では、営業日数を増やしすぎると体力面・人材面で限界が来やすくなります。週1〜2日は休みを確保した方が長期的には安定します。


営業日数を増やしても利益が増えない店舗の特徴

以下のような店舗は、営業日数を増やしても利益につながりにくい傾向があります。

  • アイドルタイムが長い
  • 人件費率が高い
  • 曜日ごとの売上差が大きい
  • 仕込み負担が重い
  • オーナー依存が強い
  • 人材不足でシフトが回っていない

このような店舗では、営業日数を増やすよりも、営業時間短縮や回転率改善、客単価アップの方が利益改善につながりやすくなります。

詳しくは、飲食店の人件費率の目安回転率の改善方法客単価アップ施策飲食店の原価率の目安の記事も参考にしてください。


営業日数を見直すときの判断基準

営業日数を見直す際は、以下の指標を確認しましょう。

  • 曜日別売上
  • 曜日別利益
  • 時間帯別売上
  • 人件費率
  • 回転率
  • スタッフ不足の有無
  • オーナーの労働時間

特に「売上はあるが利益が残らない曜日」がないかを確認することが重要です。

時間帯別売上や利益率の分析については、時間帯別売上の分析方法の記事も参考になります。


まとめ

営業日数を増やせば売上は伸びますが、利益まで増えるとは限りません。特に個人経営の飲食店では、人件費や仕込み負担、オーナー自身の労働時間まで含めて考える必要があります。

重要なのは「何日営業するか」ではなく、「どの曜日・時間帯に営業すると利益が出るか」を見極めることです。

曜日別売上や時間帯別売上を分析し、利益が出にくい曜日は思い切って休みにすることで、結果的に利益率やスタッフ定着率が改善することもあります。

無理に毎日営業するのではなく、自店舗に合った適正な営業日数を見つけることが、長く続く飲食店経営につながります。


よくある質問

Q1. 休みを減らせば売上は上がりますか?

売上は増える可能性がありますが、人件費や原価も増えるため、利益が増えるとは限りません。

Q2. 個人経営なら何日休むべきですか?

個人経営では、週1〜2日休みを確保する店舗が多いです。無理に毎日営業すると、長期的に運営負荷が高くなります。

Q3. 定休日なしは危険ですか?

スタッフ人数が十分にいて需要がある立地なら問題ありません。ただし、人材不足の店舗では無理な営業が離職につながることがあります。

Q4. 営業日数を増やすより営業時間を伸ばした方がいいですか?

店舗によりますが、平日の弱い曜日を開けるよりも、需要の強い曜日だけ営業時間を伸ばした方が利益率が高いケースもあります。

Supervision

この記事の監修・ヒアリング協力者

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Expert Voice

福島真貴

飲食店オーナー / FMP合同会社 代表

銀座・池袋・埼玉での出店経験を持ち、現在は埼玉県で小箱のジンギスカン店「生ラムジンギスカン チョップ」を2店舗(鴻巣店・北本店)運営する現役オーナー。食べログランキングでジンギスカンのカテゴリーにおいて埼玉県1位を獲得した実績を持つ。都心・地方双方の出店、撤退、M&Aまで経験。

出店経験エリア

銀座 / 池袋 / 北本 / 鴻巣

業態

焼肉・ジンギスカン

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